しゅん・・・と落ち込んだ旭は、部室へと入り、鞄を置いた。
私も鞄を置く。
「・・・ドウ」
「あ、アキ先パイ!
おはようございます!!」
「こいつと何話していた。
ドウが取り乱すなんて珍しいな」
「何でもないですよ、アキ先パイ」
「言え。吐くまで帰らせねぇぞ」
アキに脅された旭は、驚いたように目を見開き、私を見た。
ちなみに、さっきアキが言っていた“こいつ”とは、私のこと。
サラッと言うじゃないのね。
私の方がアキより年上なのに。
私は“言っても良いか?”と目で訴える旭を見て、小さく首を振った。
アキにさっき話していたことがばれたら、ただでは済まされない。
「・・・気にしないで良いぞドウ。
口止めされているのか?」
「く、口止めなんかではありません!」
「じゃあ言え。
それともドウは俺様に隠し事をするのか?」
「隠し事なんてしませんよ!
ボクは常にアキ先パイに真実をお伝えします!
・・・前も、そうだったでしょう?」
前?
「・・・そうだろ?
俺様に隠し事は通じないだろう?」
「・・・はい、アキ先パイ」
え・・・?旭?