【戸塚肇】


戸塚先生?

何の用でしょうか?



「もしもし?」

『夢原さん?』

「そうですけど。何か御用ですか?」

『探偵部BBKになったんですよね?』

「そうですけど」

『実は探偵部に依頼したいんですけど』

「えっ!?」



私は戸塚先生に待ってもらい、部長であるアキに聞いた。



「戸塚先生がだと?」

「うん。依頼したいんだって」

「・・・そうか。
じゃあ迎えに行って来い」

「今すぐ?」

「戸塚先生、今日は授業ないはずだ」

「そうなの?」

「あぁ。早い方が良いだろう」



私は再びスマホに出た。



「先生?
アキが戸塚先生は授業ないから、今すぐ依頼を受けたいと言っているんですけど」

『アキ?』

「春風空良くんのことです」

『彼か。
じゃあ、行っても良いかい?』

「部室までご案内しますから」

『助かります。
では、本館から別館へ行く渡り廊下を覚えていますか?
そこで待ち合わせにしましょう』