急いで旭を見ると、旭は「テヘッ」と可愛く笑った。
って、おいおい・・・。
「俺様達はただ、この部室に部外者を入れさせないためだ。
それだけの理由だ」
「それだけ?」
「さっきドウも言っていたがな。
俺様は顔が良いから、かなりモテる。
笑顔で対応していると疲れるんだよな。
そんな俺様がいつも通りいれる場所が、探偵部なんだ。
だから、探偵部の部室を公開しない。
学校で唯一俺様が俺様でいられる場所を壊されてたまるかよ!」
まるで物語に出てきそうな魔王のように、ワハハハハとアキは笑う。
「これからもこのままでやっていくつもりだ。
口出しはするなよ?」
「え・・・。
でもそれじゃあ、ヒデくんに部室を潰されちゃうよ?」
「は?
なんであんな馬鹿に潰されねぇといけねぇんだよ。
校長は俺様達探偵部の味方だって言うのによ」
ニヤリ、とアキは笑う。
「校長先生が探偵部の味方?
どういうこと?
ヒデくんは生徒会長だよね?」
「だからどうした」
「だからどうしたって・・・」
「俺様もドウも、あいつよりは成績優秀。
ここは天下の進学校だ。
生徒会長とかいう地位より、成績優秀者の方が優先させるに決まってんだろ?」
「そ、そうなの?」
「しかも探偵部には、相本堂旭がいるからな」
旭?


