見るからに不良。赤、茶、金、オレンジの
カラフルな頭に派手なピアス。
金髪の男が口を開いた。
「情報屋か?」
明らかにあたしに向かっての質問だが
あたしは知らない顔をする。
夢風に依頼をするなら弟を通してもらうのが
あたし達のルール。
素通りして横を通り過ぎようとしたら
いきなり殴りかかってきた。
「っ!」
とっさに避ける。
「俺を無視するんじゃねぇよ。」
ありえね。どんだけ短気だよ。
今のあたしは夢風の格好。つまり、
男か女か分からないようにしている。
早く帰りたい。
どうすっかなぁ。
困り果ててると電話が入った。
「俺だ。用件は。」
相手は弟だったが今は夢風のため
わざと俺と言った。これで弟も気づくだろう。
「なにに手こずってるのか知らないけど、
新しい仕事だよ。5分で帰ってきて。」
それだけ言って切ってしまった。
5分以内に帰らなくてはいけなくなった。
「お前らの相手している暇はない。」
そう言って静かに走り出すと、
オレンジ頭の男のバイクにまたがり、
あたしは逃げた。
ふぅ。うまくいってよかった!
後ろで俺のバイク!と
叫び声が聞こえなくもない。
…いや、聞こえないことにしよう。
それにしてもなにが目的だったんだ??
