眠り姫

ギルドマスターとやらに案内され、仁に抱えられたまま建物の裏の訓練場に来た。

「仁は何ランクなのー？」

「Sだ。」

「へぇー、強いんだねぇ」

「アフリュー様、申し遅れましたが私、ロイズ・モートスと申します。
ロイズとおよび下さい。」

「うん、よろしくー」

「そちらの方はSランクのジン・キサラギでお間違えありませんか？」

「ああ。」

「アフリュー様はこちらにどうぞ。
キサラギはリーの側に行っててくれ。」

「ロイズ、私にも敬語じゃなくていいよー
王宮魔法使いはやめたからねー」

「そうですか？
なら、そうしよう。」

「うんうん、気軽にティナって呼んでねー」




「ああ、戦闘法は魔法と剣、弓っつてたな。
そこにある武器を使ってもいい。
戦意喪失、または戦闘不能にさせたほうが勝ちだ。」


「うん、わかったー」


「リー、合図を。」


「はい、それでは始めますね」

「ああ」

「いいよー」

ロイズの構えを見てやっぱりギルドマスターは強そうだなぁと考える

「では、始め！」

先手必勝とばかりにものすごいスピードで詰め寄ってきたギルドマスター

でも私からするとゆっくりにしか見えないんだよねぇ


球体の結界を作成し転移魔法でロイズを結界に閉じ込める。

いきなりのことに驚いていたロイズに声をかけた。


「その結界は中からの物理や魔法では壊せないよー
その中にいる間はロイズを炎で焼き尽くすことも、溺死させることも、串刺しにすることも可能ってわけ
まだ続けるー？」

「………いや、俺の敗けだ。」


閉じ込めるまで僅か0.5秒
敗北宣言まで3秒

あっという間に決着がついた。

「しょ、勝者、ティウエナージ・アフリュー様。」


「あー、どーすっかな
ティナ嬢の圧勝だったし俺と同じSSランクで登録しておいてくれ。
流石に独断でSSSランクにはできねぇからな。」