「待って！誰も邪魔なんて言ってない。それに、またあそこに行くんでしょ？」


私は、帰ろうとしたのに中津さんが私の腕を掴んでいるから

動けない

「大丈夫です。私は、大丈夫です。」


「じゃー、なんであそこにいて、あんなことしたのか教えろよ！！！」


中津さんは、いい人なのに。

怒ってないのに、なんで体が震えるの？なんで涙が出るの？


「ごめん、なさいっ。」


「あっ、ごめん。言いたくなかったら言わなくていいんだ。

けど、このまま一宮ちゃんを送り出したらまたあそこに行くんじゃないかって思って」


中津さんが悪いわけじゃないのに、涙が止まらない


「ごめん、ごめん。その、俺が悪かったよ。だから……」


それから、私が泣き止むまで慰めてくれた。