不器用彼氏・彼女

「……」
「そ……それじゃ、次、行ってみよう!」
「あ……あぁ……そうだな……」
そして俺達は次の『デート』場所に向かった!

「次の『デート』スポットはここ、『遊園地』! まあ、ここは『デート』の定番中の定
番だよね!」
「そ……そうなのか?」
「人それぞれだと思うよ……」
「ここは説明いらないよね?」
「説明お願いします!」
そう言って俺は『棗』に頭を下げる!
「……わかったよ……。まず……最初は……絶叫系の『ジェットコースター』!」
「おおー! でも何で?」
「わかってないな~! こういう場所だと腕にしがみついてきたりするからだよ!」
「おおー! そうだったのか?」
書き、書き! そう言って俺はメモを取る! そして俺は又、『妄想』を始めた!

「『野々村』は、『ジェットコースター』とかって平気な方か?」
「ば……馬鹿にすんな! これくらい平気だってば……」
「そうか……」
そう言ってる間に『ジェットコースター』は一番上まで上がる! そしてそこから一気
に下降した!
「きゃ~~!」
そう言って『美鈴』は俺の腕にしがみつく!

(何て事になったりして……)
「それじゃ、次のスポットに行こうか?」
「あぁ……そうだな……」
そう言って俺達は次に『お化け屋敷前』に向かった!

「『お化け屋敷』もいいよね!」
「これはわかるぞ! え~っと『女の子』が怖くて、腕にしがみついてきたりするからだ
ろ?」
「そう! 大分わかってきたね!」
「ま……まあな!」
俺は鼻高々に答えた! そしてまた、『妄想』し始める!

「『野々村』はお化け屋敷は怖くないか?」
「こんなの子供騙しじゃん!」
「それじゃ、入ろうぜ?」
「い……いいよ!」
そして、『お化け役』が出てくる!
「うらめしや~!」
「きゃ~~!」
「ハハハ……大丈夫だよ! 俺がついてるだろ!」
俺は自信満々に答える…。
「……」
『美鈴』は黙ったまま俺にしがみついている……。

(何て事にならないかな?)
「それで、次は?」
「後は……『メリーゴーランド』とか『空中ブランコ』とか、お好きなのをどうぞってな
感じ?」
「なんか乗るのが恥ずかしい乗り物ばっかだな!」
「『女の子』はこういう乗り物が好きなの!」
「そ……そうだったんだ……?」
「そして『遊園地』の最後の締めくくりは……なんと言っても『観覧車』!」
「おおー!」
俺は感心して答える……。
「『デート』の締めくくりにはもってこいだよね?」
「そうか、そうか……」
書き、書き! とメモを取った! そして俺は又、『妄想』し始めた!

俺達は観覧車に乗っている! すると……ガタン!急に観覧車が頂上付近で止まる!
「な……何?」
「大丈夫か? 『野々村』?」
「ち……ちょっと観覧車止まってんじゃない! どうすんのよー?」
「落ち着け! 『野々村』! 大丈夫! 俺がついてる……」
そう言って俺はそっと『美鈴』の肩に手を置く……。
「『草凪』……」
そうして俺達は見詰め合う……。

(いくら何でもそれはないか……)
「……これぐらいかな?」
「……」
「って聞いてる?」
「ん? あ……あぁ…わかった! 二人共、ありがとう! 付き合ってくれて……」
「どういたしまして……」
「まあ、暇だったしね……」
「これで、今度の『デート』はバッチリだ!」
「頑張ってね! 『草凪』君!」
「ほどほどに……」
「おう! 頑張るって来るぜ!」
こうして『デート』の下見が終わった!
「うおー! やるぜ!」

 そして次の日……大時計の前……。
「ふわ~! 結局、あれから一睡もできなかった……」
俺はあくびをしながら言った!…
「さてと、約束の時間まで後……三十分か……」
俺が『大時計前』についたのは『九時三十分』だった!
「よし! 気長に待つとするか……」
そう言って俺は『美鈴』が来るまで待った……。

 そして三十分後……。
「あっ! ごめん! 遅れちゃった?」
そう言って『美鈴』は五分遅れてやってきた!
「いや……大丈夫だよ……。俺も今、来た所だから……」
(あっ、私服だ! いつも『制服姿』ばかり見てるから、何か新鮮だな~! それにいつ
も制服姿ばかり見てるからわからないけど、何かいつもより可愛く見えるな~!)
「ん? どうかした?」
「あっ! いや……何でもないよ……」
「? ? ? そう? それじゃ、行こうか?」
「えっ? そ……そうだな……」
「それで? 今日はどこに連れて行ってくれるの?」
(ふふん! 待ってました! この日のためにちゃんと予習してきたかいがあったぜ!)
「そうだな……それじゃ……『映画』でもどう?」
「『映画』か……。あたしあんまり『映画』好きじゃないんだよね……」
「えっ? あっ、そうなの? それじゃ辞める?」
「う~ん? でも『草凪』は見たいんでしょう?」
「えっ? そ……そりゃ、まあ……」
「それじゃ、それでいいよ!」
「えっ? そ……そう……?」
「うん! それじゃ行こっか?」
「えっ? あ……あぁ……そうだな……」
こうして俺達は『映画館』に向かった!

「なあ、『野々村』! この『映画』を見ようぜ?」
「どれ、どれ、恋愛物ね……。あたしこれ、あんまり好きじゃないんだよね……」
「あ~、そうなんだ……。それじゃ、違うのにする?」
「う~ん! でも『草凪』……この『映画』見たいんでしょう?」
「えっ? そ……そりゃ……まあ……」
「いいよ! それじゃ、この『映画』見よう!」
「えっ? いいのか?」
「うん! いいよ! それじゃ、行こっか?」
「あぁ……わかった……。それじゃ、俺、入場券買ってくるから……」
俺はそう言って、映画の入場券を買ってきて、『映画館』に入った!

俺達が『映画館』に入ったとき、ちょうど映画が始まっていた!
(うっ、やばい……急に眠気が……。昨日一睡もできなかったからな……。けど……初日
の『デート』で居眠りなんかしたらやっぱ……嫌われるよな……。ここは……我慢……が
ま……)
「ZZZ……」
俺は映画が始まって五分ぐらいでその場で寝てしまった……。

「…なぎ……」
誰かが俺を呼ぶ声をする……。
「『草凪』……」
「……むにゃ、むにゃ……はっ……」
そう言って俺は飛び起きる……。
「の……『野々村』……。もしかして……映画……」
「もう終わったよ……」
「ご……ごめん……。昨日一睡もできなくてそれでつい……」
「……」
「って、いいわけがましいよな…。」
「ふう~! 別に怒ってないよ…。」
『美鈴』はため息をついて答える……。
「えっ?」
「それだけ今日の日を楽しみにしてたって事でしょう?」
そう言って『美鈴』は優しい眼で答える……。
「えっ? あ……あぁ……まあ……」
「それに映画を見てるより『草凪』の寝顔を見てる方が面白かったし……」
「えっ?」
「なっ……何でもない……それより次の場所行こう?」
『美鈴』は頬を赤くし、そっぽを向いて答える……。
「あ……あぁ……わかった……。今度こそ任しとけ!」
俺は自信満々に答える……。
「期待してる……」
そう言って俺達は『遊園地』に向かった……。

「な……なあ……『野々村』……。ま……まさか……遊園地も好きじゃないなんて言わな
いよな?」
「何で?」
「何でって……その……俺の行く所あんまり好きそうじゃなかったから……」
「別に……普通だよ!」
「良かった……」
俺はホッとして答える……。
「それじゃ、行こっか?」
「あぁ……そうだな……」
そう言って俺達は『遊園地』の中に入った!
「なあ、どの乗り物から乗る?」
「う~ん? そうだね~? それじゃ、『ジェットコースター』にでも乗ろっか?」
「あ……あぁ……わかった……」
(よ……よし! やっと練習どおりに進んだぞ!)
そして俺達は『ジェットコースター』乗り場に並んだ!
「……なんかあんまり進まないね?」
「そ……そうだな……」
(し……しまった……。昨日来たときは、並ばなかったから、こんなに混んでるとは思わ
なかった……)

そして一時間後……ようやく俺達の順番が回ってきた! そして俺達は、『ジェットコー
スター』に乗り込む! そして頂上付近に差し掛かかる!
「だ……大丈夫か? の……『野々村』?」
「平気!」
『美鈴』は平然とした顔で答える! そして一気に駆け下りる!
「ぎゃ~~!」
「……」

そしてようやく『ジェットコースター』から解放された!
「はあ、はあ……」
俺は息を切らして答える……。
「大丈夫?」
『美鈴』は心配そうに俺の顔を覗き込んで答える!
「へ……平気……」
「そう? なら、いいけど……」
「そ……それより……『野々村』こそ大丈夫なのか?」
「何が?」
「何がって……その……さっきの乗り物……」
「あたしは……全然平気だよ……」
「そう? それは良かった……」
「? ? ?」
(ま……まさか……『ジェットコースター』がこんなにも危険な乗り物だったとは……。
それにしても『野々村』の奴、平然としているな? 女子ってこういう乗り物は結構得意
なのかな?)
「それじゃ、次、何乗ろうか?」
「そ……そうだ……。お……お腹すかないか?」
俺は突然話題を変えた……。
「えっ? そういえば……少し……」
「だよな……。まだ、昼ごはん食べてなかったよな? それじゃあさ、そろそろ昼ごはん
にしようぜ?」
「うん! いいよ!」
「よし! それじゃ、行こうぜ!」
そう言って俺達は『売店』に向かった!

「なあ、『野々村』! 『やきそば』でいいか?」
「うん! いいよ!」
「わかった! それじゃ、買ってくる!」
そう言って俺は『やきそば』を買いに『売店』に行った!
「……」
『美鈴』は、俺が『やきそば』を買っているのを待っていると、『美鈴』に『見知らぬ男
性』が近づいてきた!
「よう! 『彼女』! 暇なら俺とお茶しない?」
「ふう~!」
『美鈴』はため息をつく!
「ちょっと付き合うだけだからさ、大丈夫だって……。俺と一緒にくれば、絶対楽しいっ
て……」
「へえ~! それは楽しみ♪ で? どこに連れっててくれるの?」
「それはよ……。まずは……あっちで俺と喫茶店にでも……」
ゴス! 『美鈴』が『見知らぬ男性』を蹴り上げる!
「うっ!」
たまらず『見知らぬ男性』はその場に倒れ込む!
「悪いけど、あんたじゃ、あたしの欲しいものは絶対に手に入らないんだよね! それに
あたし、『軟派な男』って嫌いなの!」
「うっ……うぅ……」
『見知らぬ男性』は苦しんでいる……。
「お待たせ! って、あれ? この人なんで倒れてんの?」
「さあ? それよりさ、あっちで食べよう?」
「えっ? あっ……ちょっと……」