資料をよんで、俺は言葉を失った。

「俺が・・・アークライト家に!?」
「そう、君だよ、ラーくん。君には私と同じくアークライト家の執事になってもらいたい。あ、服は自由でいいから。これ、君にあげよう。」

渡された上着は、黒に金のラインが入った膝下まである長いコート。七分袖でフードがついている。

「これは?」
「私からのプレゼントだ。」

そういうと、俺にしか聞こえないような声で

「君には期待しているよ」

そう言ったのだった。