だって、先生の彼女だよ。
彼女に向かって、先生の話をしていたなんて。
だからって、すぐに言い出せるわけなんかない。
“あ～、新垣先生なら私の彼氏だよ”なんて簡単に言えちゃう人だったら、きっと私は直さんを好きにならなかった。
直さんが好きだからわかる。
私の好きな相手が自分の彼氏だと知って、胸を痛めたんだろうなって。きっと毎晩悩んで、いつ真実を話そうかと苦しんでいたんだろうなって。
うん、わかる。
わかるけど･･････
もう少し早く知りたかった。
知っていれば、私はこれ以上気持ちが大きくなる前にあきらめることができた。
直さんに話しているうちに、どんどん新垣先生への想いが大きくなっていった。
