先生への気持ちとは違う種類だった。
そこで気付く。
先生への想いは、憧れに近かったのかなと。
先生と仲良くなりかけの頃。
ふざけて先生に言ったことがある。
「先生の彼女にしてよ」
先生はこう答えた。
「俺の彼女なんかになったら幻滅するぞ。お前らは俺に憧れを抱いてるだけなんだよ」
その時は、そんなことないよと言ったけど、実際はそうだったのかもしれない。
先生は憧れの人だった。
年上で、何でも知っていて、みんなの人気者で、完璧な人。
そういう新垣先生に恋をしていただけ。
直さんはきっと、先生の弱い部分やだめな部分も全部愛していたんだよね。