これって……タバコの香り?

と、同時にぐっとあたしの眉間にシワが寄る。


辺りを見回すと、白いモヤが風にのってあたしにまとわりついてるみたいだった。


……じゃなくって!

この臭いの犯人。
絶対、ここの住人じゃない。

というより隣のやつなんじゃ?



カチン。


タバコの臭いなんて大嫌い!

カーッと頭に来たあたしは、そっと柵から乗り出して隣を見ようとした。


洗濯物に臭いがつく、とかなんとか言って部屋の中で吸うように強めに言わなきゃ!

最初が肝心!



なのに、


「……あっ」



その犯人は、意外と近くにいた。