携帯を耳にあて、誰かと歩きながら駅へと歩いている。


二人目の女の子のところへでも行くのかな。


そう思うと、さっきまでの自分の心情が余計恥ずかしくなった。


若い時なんて、捕まえられなかったらすぐに次に行けばいいんだから。

一人の人にこだわる必要なんてない。


あたしもそうだった。

あの男のことは、それなりに好きだったけど引きずることはなかった。


「ふっ……」


自然と笑みがこぼれる。




そんなあたしを隣であいつが見てることを知らずにーー。