あと何センチ?



何やらブツブツと話してるユウキの声が聞こえる。


どうやら、来客は男の人……のようだ。


耳をすますと、2人の会話が少しだけ聞こえる。


……キレイな声。

直感だった。


それはユウキのよりも低いのに、やたら澄んでいるような、耳に残る声で。





「さよならー」


しばらくして、パタンと優しくドアの閉まる音がした。


ユウキが気だるそうに歩いてくる。


「か〜。良いとこだったのによっ」


「だれ?」と聞くと、あたしにしぶしぶと小綺麗な紙袋を差し出した。


「……隣に越してきたんだとよ。何卒迷惑をかけるかもしれないって、挨拶にきた」