あと何センチ?




ユウキの長いまつげがあたしの目をくすぐる。


「……いい匂い。ミキちゃん」



あと少し。


あと少しで、


あたしは快楽の世界へ行けたと言うのに……。





ピンポーン。


ピンポンピンポンピンポン!!

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!




「あ〜!なんだよ、こんな時間に」


顔の目の前でユウキが眉間にシワを寄せ、つぶやく。

わりと整ってる顔は、どんな表情をしても整ってる。


少しだけ可愛く思えた。


けれど、こんな時間にキスしようと部屋に入ってきたあんたはどーなのよ?


と、素直なあたしの言葉が口まで出かけたがグッと飲み込んだ。