そして土曜日。


俺は、美沙との遊園地デートを前に支度をしていた。


昨夜は、なかなか寝付けなく、朝寝坊をしてしまい、慌てて用意をしていた。



「やばっ・・・約束の時間に遅れたら、美沙にしばかれる!」


服はおかしくないか?


髪型は?


朝飯・・・食ってる暇なんかないし!


「准、早くしないと約束の時間に遅れるで!」


そんなことを言うんやったら、母さんもなんで起こしてくれへんかったねん!


そんな愚痴を零す余裕もなく、家を飛び出した。


「じゃあ、いってきます!」


「いってらっしゃい」


と、俺を送り出す母さんは、満面の笑みだった。