最近では、 毎週末になると俺は綾香ちゃんと遊ぶようになっていた。


決して俺からは誘わない。

特別意味はないけど。

今日も映画を観て、ブラブラとして地元の駅まで帰って来た。

この前は、家に誘われたんやったなぁ。

今日はどんな罠が待ってるんかな?



「准くん・・・綾香のこと嫌い?」


また上目遣い!!


そして、涙目が追加されました!


「なんでそんなこと聞くん?」


「・・・だって、誘うのも綾香からだし。この前も・・・」


「嫌いじゃないよ」


そう、嫌いではない。

卑怯な言い方かもしれないけど、俺の気持ちはこの言葉がピッタリだ。


「じゃあ、綾香と付き合ってくれる?」


「・・・・・・」


さっきまで泣いてたのに、笑ってるし。

そういえば涙が出てなかったなぁ・・・なるほどね、嘘泣きか。そんな冷静な分析をしていた。


「また考えておいてね」


そう言うと、綾香ちゃんは走り去ってしまった。


別に考えることなんてないんやけど・・・友達以上になるつもりないし。

そんなことを考えていると、最も恐れている人物に声を掛けられた。