「じゅん」
優しい声に俺は反応した。
「んー」
モゾモゾと動きながら薄目を開けると目の前には、ニッコリ笑う美沙がいた。
美沙・・・。
あぁ・・・夢にまで美沙が出てくるようになったとは・・・末期やな。
「准・・・起きてよ」
俺の体が乱暴に揺らされる。
「ふぉぇー?」
マヌケな声と共に俺は目を覚ました。
頭はまだ『眠い』と言っている。
目のでは、美沙がお腹を抱えて笑っていた。
座っている余裕もなく体を丸めて寝転がって笑っていた。
美沙の笑い声ですっかり目が覚めて上半身を起こすと、
ベッドの下にいる笑い転げている美沙の姿に驚愕した。
お前なぁ・・・。
お腹を抱えて大爆笑しているので、スカートが捲くれ上がり、白い腿があらわになっていた。
はぁ・・・。
髪の毛をくしゃくゃとしながら、美沙の姿を改めて見下ろした。
その恰好はやばいやろ・・・。
そんな思いを隠すように、俺は美沙に言い放った。
「まる見えやぞ」
「准のエッチー!!」
そう言いながらベッドから降り、上半身を起こした美沙を包むように、
美沙に大きなタオルケットを掛けながら、抱きしめていた。
美沙はすぐに俺の胸を押したが、その力は男の力にはかなうわけもない。
「男の部屋に、のこのこ入って来たらあかんやん」
美沙の髪に顔を沈めた。シャンプーの爽やかな香りが理性を狂わせる。
美沙も俺の様子がいつもと違うので、顔を覗き込んできた。