「私には准がいるからね」
見つめながら言われた言葉に背筋がゾクッとしたあと、体中が熱くなるのがわかった。
「み、美沙・・・・・・」
めっちゃ、嬉しい・・・・・・。
美沙の口からそんな言葉が聞けるなんて思わなかった。
「それに明楽くんが登場したことで、准が都合よく妬いてくれたから、罠にもなったかな?」
あの時のアキラに対する嫉妬は、我ながらぶざまな姿やったよな。
「・・・俺は自ら罠にはまっていったんやな」
俺は、自嘲気味に笑って、自分の失態を認めるように言った。
「そういうこと」
あたかも『私の勝ち』とでも言いたげな表情の美沙を見て、悔しいというよりも、いつどんな罠をかけられていたのかが知りたくなった。
「じゃあ、その後、俺ん家にしばらく来なかったのも罠?」
「あれも偶然。修学旅行委員になってしまって、毎日放課後は忙しくて行けなかっただけ」
「そうなんや・・・・・・」
母さんたちが言ってたのは、ほんまやったんやな。
「でも、准が私のことを心配してくれてるって、お母さんから聞いて、めっちゃ嬉しかったよ」
「あ、あの時は・・・」
口に出してしまった感情を抑えることができなかったんや。
「久しぶりに准の家にに行った時に、抱きしめられた時はびっくりしたけどね」
「・・・ごめん」
あの時は・・・俺何を考えてたんやろう。
「ようやく告白してくれるんかと思ったら、言ってくれへんし。
しかも際どいことまで言ってるのにさ・・・全然気付かないし」
「際どい?」
俺の???だらけの頭の中身が表情に出ているようで、呆れた視線を送りながら美沙は続きを話し出した。

