しばらく待ったが、美沙はいっこうに現れないので、受け取った鍵で開けた。
「おじゃまします」
返事がない玄関のドアを開けて、中に入った。
「美沙?」
名前を呼びながら、リビングを見渡すが美沙の姿はなかった。
部屋かな?
階段を上り、美沙の部屋の前に立つと、耳を澄まして部屋の中の気配を感じていた。
深呼吸をし、ドアをそっとノックした。
トントントン
「美沙、いてる?」
控え目に掛けた声には、返事がなく静まり返っていた。
いてないんかな?
「美沙?」
しばらくの沈黙のを破ったのは、美沙の驚いた声だった。
「あっ、准?」
「うん」
寝てたんかな?
悪いことしたな・・・。
「ち、ちょっと待って。私、寝てたから、着替えて下に行くから待っててくれる?」
やっぱり、寝てたんや・・・。
「あっ、起こしてごめん」
「いいよ。気にせんといて」
優しい美沙の声に、一瞬にして癒された。今すぐにでも会いたい気持ちを抑えて、リビングに戻った。

