「あんたね・・・」


眉間にシワを寄せ、まるで痴漢を見るような目で、なんともおぞましい顔をして俺を睨んでいた・・・。


ひぇぇぇぇぇえっ!!


額からは汗が流れ落ち、顔は引き攣り、頭は真っ白。


やばい!これ絶対殴られる!



そう思った瞬間、股間に激痛が走った。


うっ・・・。


あ、あいつ・・・膝蹴りしやがったな・・・。


「エロ准のアホ!」


と大声で叫び、開いたドアから出て行った。


大声で叫び逃げる女と、股間を押さえる男。


どう見たって、俺が美沙にちょっかいを出そうとしていたにしか見えへんやん。


痛い、痛い・・・。


あそこよりも、突き刺さるような乗客の視線が痛い。


最悪や・・・。



やっぱり朝の占いは当たった。


あぁ、もう最悪!あいつに絡むとろくなことないし!