玄関を出て、傘もささずに美沙の家に向かった。暗闇に包まれた家のチャイムを鳴らした。
美沙?
どうしたん?
出てこれない?
返事のない家の鍵を開け、中に入った。
「美沙!」
愛おしい人の名前を呼ぶも全く返事がなく、暗闇は静まり返っていた。
リビングに入り呼ぶが返事がない。
自分の部屋か?
2階に上がろうとしながらも、美沙の名前を呼び続けた。
「美沙!」
ガタッ、ガタッ
暗闇の中から物音がし、すぐに音が聞こえた方に足を進めた。
「美沙?」
「・・・じゅん?」
消えそうな声で呼ぶのは確かに美沙の声で・・・その声のする方に近づいていった。

