「どう意味やねん!」
「そのままの意味やけど?」
『何か問題でも?』と言いたげな表情で返してくる美沙に対して何も返すことができなかった。
『・・・准ってさ、ほんまに勉強のことになると鋭いよね。あとは鈍感やのに』
ってどういう意味やねん!
どれだけ考えても解けない難問に頭を悩ませていた。
「准!何ぼーっとしてるんよ!手伝ってよ!」
「あ、うん」
さっき言ったことなど気にもしていないような口ぶりで美沙は俺に命令した。
美沙が、手際よく餃子の材料を切っているのを見て、感心するばかりだった。
そういえば、美沙って、爪を伸ばしてないよな・・・。
少し前に遊んでいた綾香ちゃんと比較していた。
綾香ちゃんは、爪を伸ばし、必ずネイルアートをしていて、それを自慢していた。
料理とは無縁のような綺麗な手をしていた。
そのくせ、
『昨日は肉じゃがを作った。』だの
『お料理は、毎日お母さんと一緒にしてるの』
だのと、信じがたいことを並べる彼女に不信感を抱いていた。
あんな手で料理なんてできるわけないやん。
そんなことを考えながら、美沙の手元を見ていた。

