地獄の観覧車も美沙に腹を立てていたので、思ったより早く地上に戻れたことに安心していた。
「准、何時までいるん?」
「どうする?もう少しでパレード始まるみたいやけど」
「見たい!」
満面の笑みで答えられると、嫌とは言われへんやん。
まぁ、俺も美沙といたいからいいけど。
「じゃあ、パレード見て、飯食って帰る?」
「そうやね〜」
パレードが始まるまでの時間、二人はお土産を買うことにした。
「准、ストラップとかお揃いにしてたら、お母さん達も気付くかな?」
「いいな〜。俺、これがいい」
「え〜いやや〜。こっちがいい」
「はいはい。わかりました。お嬢様」
結局、いつだって俺の意見は通らない。
それだって、美沙ならいい。
「わかればいいのよ・・・ポチ」
「ポチって、俺は犬か!」
「ふふふ・・・」
美沙につられてついに笑ってしまっていた。
そして再び手を繋ぎ、パレードを見に行く。
パレードのいろんな光りによってうっすらと照らされる美沙の横顔がきれいで、つい見とれてしまっていた。
「もう!准は何を見てたんよ!ぼーっとしてるんやから!」
美沙のことを見てて、パレードを見てなかったなんて、口が裂けても言えない。
美沙の愚痴にも黙って耐えてるのさえ嬉しくて、自分がどれだけ恋に溺れているかを自覚せざるをえなかった。

