そして中3の春。
『私、中川実佐といいます。私、あなたのことが好きなんです。
もしよければ付き合って下さい』
ミサっていったよな・・・。
頭の中には目の前の女の子の名前しか頭になかった。
「うん。いいよ」
そして、告白を受け入れる自分がいた。
この子を傷つけたくない。
そう思った。
しかしそれは、『彼女』を傷つけたくないのではなく、『ミサという女の子』を傷つけたくないという思いだった。
心の奥底で眠っている想いに蓋をしたまま、実佐ちゃんと付き合ってもうまくいくわけはない。
俺らはは半年で別れた。
『准くん、もう別れよう』
悲しそうに言う彼女を目の前に、理由も聞かないで
『うん』
とだけ言い、実佐ちゃんの元を去った。
本当は、理由を聞くべきだったのかもしれない。
しかし、原因が自分にあることはわかっていたので、わざわざ聞きたくなかった。
俺は・・・逃げたんや。
好きになれなかったか理由に薄々気付いていた俺は、これ以上想いを膨らませることをしたくなかった。
口に出すと、止められないだろうから。
美沙を求めてしまいそうだから・・・。

