夏休みを目前に控えた中2のある日。 いつものように帰りの電車に乗り、窓の外の移り行く景色を眺めていた。 いつもはそんなに気にすることもない女子中学生の声に反応した。 『ミサ〜!』 美沙? 久々に聞いた名前に勢いよく振り返ると、一人の女の子がいた。 それは、もちろん美沙ではなかった。 こんな所にいるわけないやん。 安心したような、でも少し残念なような複雑な思いを持ちながら、再び窓の外に目をやった。