「実佐ちゃん・・・」
友達と歩いている実佐ちゃんに声を掛けると、彼女はゆっくりと振り返った。
その表情は、少し困っているように見えた。
振り返った実佐ちゃんに気付いた友達が、敵意剥き出しの表情で壁を作ったことに少し恐れをなした。
「まだ何か用?」
「ちょっと、話がしたいんや・・・」
「話なんてないよね?実佐?」
友達の言葉に実佐ちゃんは、
「先に行っててくれる?」
とだけ発したので、誰も何も言うことができなかった。
向かい合った二人の距離を縮めるように実佐に近付いた。
「ごめん」
「・・・・・・」
俺は、実佐ちゃんの顔をしっかり見て、話し始めた。
「俺さ、実佐ちゃんに言わないといけないことがあったんや・・・」
「何?」
俺を見つめる顔は不安そうだった。

