【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~



「相当、おかしな別れ方をしたみたいやね」


美沙は、呆れた顔をしながら呟いたが返す言葉は生まれなかった。

二人の間に沈黙が流れ、まるで二人が喧嘩をしているように見えていたにちがいない。


「はぁ、何があったんか知らんけど・・・」


「好きになれなかった・・・」


美沙の言葉を遮るように、消えてしまいそうな声で呟いた。


「好きになれなかった?」


それは、決して強い口調ではなく、優しく、俺が話しやすいように聞いてくれた。





「うん・・・中3の時に告白されてさ・・・

初めて告白されたから、情けないんやけど嬉しくって・・・

彼女のことを知らないのに付き合って、付き合ってる間に好きになればいいかなって思ったんやけど・・・無理やった・・・

半年付き合ってて、手を繋ぐこともできなかった・・・

そんな俺に不信感を抱いたんやろうな・・・向こうから別れようって・・・」


「・・・そのことは話した?」


俺を責めることもなく、落ち着いた口調だった。


「別れを切り出されたきり会ってない」


顔を上げないまま、話す俺に対して美沙はため息をついて続けた。