「なぁ、美沙・・・ソフトクリーム奢るから、許してよ」
いけるか?
どうか?
「まだ寒いやん・・・」
3月とはいっても、ソフトクリームを外で食べるにはまだ少し肌寒い。失敗したか?
いくら甘いもの好きでもいらんか?
俺はさっきから緊張しっぱなしやから、ちょうどいいんやけどな。
「いらん?」
「食べたい」
少し気まずそうにいう美沙の表情が、俺を刺激した。
「じゃあ、買ってくるから待っててよ」
「うん」
「マーブルでいい?」
美沙は昔から、ソフトクリームといったら、バニラとチョコのマーブルを食べるのを思い出し、聞いていた。
「うん」
かわいいし。
自分の問い掛けに対し、『うん』と控え目に頷くところが、かわいらしいと感じていた。
「ふふふ」
「何笑ってるん?」
「かわいいなぁって思ってね」
今、俺、何言った?
心の声を口に出してしまったし。
「何言ってるんよ!早く買ってきてよ!」
強い口調で言い放たれた言葉とは裏腹に、美沙の顔は真っ赤だった。
うわっ、照れてるし!
めっちゃかわいい!
でもこれ以上言ったら絶対に殴られるから、やめておこう・・・。
「わかったよ」
俺は、内心ニヤニヤしながらも、外には出さずに美沙から離れた。

