ネオンきらめく繁華街。 街はもうすっかり夜の顔を見せている。 そんな中、学習塾のカバンを持った俺はきっと場違いだろう。 ほぼ毎日通っている塾は、終わるのが遅く、いつも帰るときは真っ暗だ。 家から近いのが幸いである。 「今日も疲れたなぁ…」 ふと、つぶやく。 俺、橋本裕人(ヒロト)は飽きていた。