夏の短編【2作品】

「そ、そういえばさあ!」


「ん?」


「楓芽って肌白いよね」


「そうかも。でも詩乃のほうが白いと思うよ」


「えっ…そんなことないけど」


「じゃあうでだしてみて」


恐る恐る腕を出すと、横に楓芽の腕がくっつけられた。


「ほらね、やっぱり詩乃のほうが肌白いよ。俺の言ったとおりでしょ?」


少しかがんで私の目をみながらいう。


楓芽はなぜだか誇らしげにしているが、それどころではなかった。