「それは……」 「?」 「…俺が詩乃を楽しませたいからだよ」 「えっ…」 「詩乃、俺と付き合ってください」 楓芽が今まで知らなかった声色で、表情で見つめてくる。 強く吹いた風が私の膝丈のセーラー服のスカートを跳ねあげた。 入道雲を背中に楓芽は答えを待っている。 嬉しさに心が震えた。 「私もーーーーーー」