五つの顔を持つ私



バンバンバン

ザクッ

ザシュッ

グチュグチュ

ポタ ポタ

「………」

…終わった。

プルルプルルピッ

「私よ」

『……』

「後始末お願い」

『了解』

ピッ

今電話したのはつかさ。

覚えてるかな、始末屋で聖龍No.3の伊集院つかさ。

私が殺った後は誰よりも惨たらしい有り様だから、慣れてて免疫がついてるつかさしか担当できない。

私が仕事のときはつかさまで駆り出されるってわけ。

…今日は久しぶりに報告に行こうかな。


そして今私は、巨大なビルの前にいる。

自動ドアを抜けると沢山の人達が行き交っているロビーに出た。

そこも素通りして、奥のエレベーターに乗り込む。

ここは、闇組織の本部。

裏の住人ならば誰でも憧れる世界レベルが集う場所。

いろんな職業の人がいる。

私はそこのNo.1。

私が今向かっているところは最上階。

チーン ガラガラガラ

コツコツコツ

赤いカーペットを歩いた先にある奥の風格漂う巨大な扉。

ノックもせずに開ける。

…こんなことできるのは私だけ、

とたん、

「れ~い~♡」

物体が飛び付いてきた。

サッと避けるとそのまま壁に激突するかと思ったのにすんでのところで止まった。

「いらっしゃい」

「…空…、いい加減ドアを開けたとたんに飛び付いてくるのやめて」

「ごめんね♪」

この全く反省してない浮き世離れしている美貌を持った美少年は二階堂 空。

ここ闇組織のboss。

驚いたことに私と同い年。

空は3歳のときに実の両親を殺害して以来、自分で立ち上げたここでbossをしてる。

なぜか私に依存してる。

それは愛情や家族愛、仲間愛なんて軽いもんじゃない。

言葉通り“依存”してる。

今は監禁状態。

空が外に出ると危ないから。

視界に入る全ての人を殺しちゃう。

冗談なしで。

それと空には自然や天候、気象を操る能力がある。

誰がどこにいて、誰と話しているか、なにをしているか全部お見通し。

世界中の全ての人の言動や秘密を握っている。

風も操れるから会話も丸聞こえ。

風に乗って空を飛ぶこともできる。

千里眼よりも恐ろしい。

幹部以外はbossの顔を知らない。

知能が遅く、精神年齢が幼い。

殺戮衝動や破壊衝動しかない。

仲間と認識すると攻撃しないけど敵と認識してしまうと誰かれ関係なく攻撃してしまう。

人間を物体としか認識しておらず、男女の区別もついてない。

と、まぁ、いろいろと危険な人。

今はニコニコしてるけど。