五つの顔を持つ私




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ある道路にて。

二人の男女が腕を組んで歩いていた。

一見、なか睦まじいカップルのように見えるが実際はそうではない。

「…ねぇ、どこ行くの~?」

「ん?秘密」

甘ったるい女の声に男は嫌な顔1つせず、優しく対応する。

しかし、内側はどんなことを思っているのかわからない。

思うのは個人の自由だ。

目的地が近くなって男は立ち止まった。

「?どうしたの~?」

男は何も言わず、女の後ろに回り込み、目隠しをする。

「えっ!?ちょっ!?な、なに!?なにも見えない」

「つくまでのお楽しみだから目隠しした」

「え~♪」

女はウキウキ。

対して男の方は至極冷たい冷酷な眼差しで女を侮蔑するように見ていた。

しかし女は目隠しをされていたため、男の突き刺さるような鋭い視線に気づくことはなかった。