「それに俺、期限付きの転校なんで。すぐにまたいなくなるし」

「そ、そうなのか…」

さっきの怒りはどこへやら、一気にしゅんとなる連。

まるで捨てられた子犬みたいだ。

…単純バカだ。

仁も失笑してるし。

私も嘲りの嘲笑をプレゼントしてあげた。

それにしても…、さっきからずっと仁の視線が痛い。

お願いだから学校で話しかけて来ないでよ…。

そんな私の心の中の祈りは脆くも崩れ去った。

「麗は変装してても綺麗だな」

にっこり爽やかな笑みを湛えた仁の爆弾発言によって。