五つの顔を持つ私




「え゛~~!?麗子さんが帰ってきたの~~!?」

「うるさい、みずき」

叫ぶみずきをゆかが一蹴する。

「で?で?ここに来るって!?」

誤解しないでいただきたい、これは決して麗子様が来るのが嬉しいからではない。

むしろここにいるみんなは麗子様達先代が来るのを恐れている。

先代は……、その、個性的な人が多いから……。

普通にしてればみんな文句の吐け所がないくらい美形揃いなのに。

…と、まぁ、そんなことはひとまず置いといて。

「どうするの?」

「………なにが」

「わかってるんでしょ?」

ゆかが雑誌を見ながら 優雅に珈琲を飲む。

「………別に」

「ふぅ~ん、あ、麗、bossがお呼びよ」

「………行ってくる」

はぁ。

窓を開け、空を見上げる。

「……空」

私がbossの名を呼ぶと。

ふわり

身体が浮かんだ。

これは空の能力。

風を操り人を運ぶことも可能。

特に私が呼べば直ぐに運んでくれる。