「実はよ、渚奈っての?

ほら、不破川 渚奈 ちゃん?」



「不破川?って....
なんでおまえ知ってんの?」



「いや、似てんなぁ。って前から思ってたから。
陸が知り合いだって聞いて何となく。」



ふうん、と目の前にある缶コーヒーをあける。


ふわりと香るビターなかおりに
目を閉じ、深呼吸する。


....何でだ。




伸也が渚奈と知り合い....。


関係ないのに、


あるはずない。なのに、



なんだ、この感じ。


まるで............




『嫉妬』 じゃないか。