藤堂さんが私の顔を見て、微笑んでいた。


そして、私の頬を伝う涙を拭いながら


「美奈、俺と恋仲になってくれ。」


と言ってくれた。


私はその言葉に頷いて、藤堂さんに抱きついた。




そんな私を藤堂さんは、壊れ物を扱うような手つきで優しく私の頭を撫でてくれた。






「藤堂さん、私、今とっても幸せです。

好きって言ってくれてありがとう。」





私は藤堂さんの顔を見ながら、そう藤堂さんに伝えた。


「あぁ。俺、ぜったいダメだと思ってた。美奈にはぜったい断られるなって。


だから、俺も嬉しい。」



そして、私たちはクスリと笑いあった。






「なぁ美奈?俺たち恋仲になったわけだし、さ。その、藤堂さんって呼び方じゃなくて、平助って呼んでくれねぇ?」



「平助、さん?」




私は最後なぜか疑問形で言う。


それを聞いた平助はクスクス笑って頭を撫でてくれた。


「そう、それでいい。

これからは藤堂さんじゃなくて平助だからな?」



「はい、平助!!」



そして、私たちはそれぞれの布団に入っていった。





「おやすみ、美奈。」


「おやすみ、平助君。」