「…美奈、さん?」
総司は反応がない私を不思議に思ったのか、私の顔の前で手を振っている。
それでも私は気づかなかった。
しばらくして、
「――美奈さんっ!!」
と総司は私の両頬を手で挟む。
私はそこでやっと気づいた。
「あ、あぁ…ごめん。」
「はぁ…
美奈さん、怪我はありませんか?」
「…はい、特に何も。
―――あの、一体何があったんですか?」
私が尋ねる。
すると、大丈夫だと聞いて安心した総司の顔が固まった…。
「おーい。」
私は総司の顔の前で手を振る。
すると、いつから見ていたのか横から山南さんが
「美奈さん、覚えていないのですか?」
と聞いてきた。
覚えてるも何も、目瞑ってたから一部始終見てないし…。

