私は戸惑う。
だって、さっきは人が切られたのを見ただけで腰が抜けたのに、今は殺されるかもしれない状況でなるべく傷つけずに倒していかないといけない。
そんなこと、いくら私だってできっこない。
―――それに、よくよく考えてみればこれは歴史にも残る事件。
私なんかがしゃしゃり出て、歴史を変えてしまってはいけない。
そう。これは大坂力士乱闘事件。
私は、皆について行ったものの、どうするべきか外には出ずに玄関で考えていた。
「美奈、どこにいる!?
お前も参戦しろ!!これだけの人数、俺たちだけじゃ芹沢さんたちどころか力士も止められやしねぇ!!
早く来い!!」
外で永倉さんの声がする。
そっか。
私は壬生浪士組の一隊士。ここで迷ってる訳にはいかない。
皆は私を必要としてる。
―――歴史なんか、変えてもいい。
私なんか…私なんかっ!!
私は外に出て参戦した。

