永倉さんは、芹沢さんと剣の流派が一緒ということで、近藤一派の中ではかなりひいきにされている。
だから、私への被害も少なくなっている、と思う…。
藤堂さんが、出立の前日に言っていたことがやっとわかった。
芹沢さんの世話は新ぱっつぁんに任せとけばいい
って…。
まぁ、確かに任せても大丈夫な感じはする。
だから、今日は逃げようと思ったんだけど、永倉さんに見つかって引き留められた。
『玖龍、俺を一人にしないでくれぇぇっ…。』
って。
この様子からすると、永倉さんは芹沢さんのことが苦手らしい。
まぁ、芹沢さんみたいな癖のありそうな人を得意とするのは多分、かなり純情な人か、とんでもない阿保かのどちらかだろう。
とりあえず、少ないってことだ。
早く寝たい。
これがいつまで続くんだろう…。
そんなことを思う美奈なのであった。