俺は美奈の部屋を後にし、自分の部屋に戻った。



さっきのこと、結構こたえたなぁ…。


まさか、美奈にあんなに怯えられるなんて。



さっき、僕は美奈が起き上がろうとしていたから、手助けをしようと背中を支えようとして、美奈の体に触った。


そしたら、美奈はすっごく怯えているようで…。





美奈の体に触れたとき、あいつの体の細さ、そして弱々しさに守ってやりたい。そう思ったんだ。でも、一瞬体に触れただけなのに、美奈のあの怯えよう。尋常じゃなかった。




俺が駆けつけた時には、もう、人が現場に集まっていてすごく驚いていた。
甲高い悲鳴を聞いた時には、すぐに美奈だってわかった。
だから、心配になってすぐに駆けつけたんだけど…。





「その時には、土方さんが総司を連れて行く最中で、誰に聞く暇もなく美奈を部屋に寝かせないといけなかったんだよな…。」







土方さんが総司を連れて行ったってことは、総司が美奈に何かしたっていうことだ。






一体、何を考えているのだろうか…。








今までになかったものが心の中から湧き出てくる。






何なんだろうこの気持ち…。





俺は、まだこの感情を知る由もなかった。