他の人たちの反応を見ても、皆おいしそうに食べている。



私と沖田さんは近藤さんを見た。


すると、近藤さんはボロボロと涙を流しながら食べている。
よっぽど嬉しかったのだろう。


「総司、本当に成長したな。」


そう何度も言って食べていた。








私たちも、ご飯を食べる。


すると、沖田さんは自分でもびっくりしたようにご飯を食べていた。








―――――――――――――――



私たちはご飯を食べ終え、皿洗いをしている。




「美奈さん、今日は本当にありがとうございます。」



私は沖田さんの顔を見る。
今日起こしてから今まで一言も喋らなかったのだが、今、初めて沖田さんが口を開いた。



「僕、今日初めて自分が作ったご飯を皆さんにおいしいと言ってもらえました。それがたとえ、美奈さんの力を借りたものだとしても。


本当に嬉しかったんです。」




そう言う沖田さんは本当に笑顔で、私もその笑顔を見ていると私の顔も笑顔になっていくのがわかった。




「これからも、一人でおいしく作れるようになるまで頑張りましょうね?」





「はい。」





そうして今日の朝餉は無事、終えることができたのだった。