膳を、広間に持って行ってる間に沖田さんには隊士たちを呼びに行ってもらった。
こうやって見てると、沖田さん、料理上手くなりたいのかな?
昨日、土方さんの前ではあんなこと言ってたけど、私の言った通りにちゃんと動いてくれたし…。
私が最後の膳を持っていくと、隊士の人たちはどんどん集まってきていた。
朝餉の時は皆一斉に食べ始めるから、隊士の人たちは膳を前に座っている。
でもその顔はどことなしか不安げな表情だ。
多分、沖田さんが作ると聞いて不安なんだろう。
皆揃ったところで、近藤さんの合図によって朝餉を食べ始める。
大丈夫だ、ちゃんと指導もして最後には味見もした。
味に何も問題はなかった。
私と沖田さんは真剣な面持ちで皆の様子を伺う。
しーーーーん…。
皆、口に含んだまま固まっている。
私がその静けさに不安になり始めたその時だった。
「…うめぇっ!!」
最初に声を出したのは永倉さん。
その声を聞いてから、次々と隊士たちがおいしいと口にする。
私はほっとして沖田さんに微笑みかける。
「よかったですね、沖田さん。」
沖田さんは心底嬉しそうな顔をしていた。

