―――――――――――――――
朝、私は目を覚ますと、藤堂さんの顔が目の前にあった。
藤堂さんの顔、すっごく綺麗…。
そんなことを思って見惚れていると、彼と目が合う。
いつの間に起きていたのだろうか。
私は思わず藤堂さんから目をそらしていた。
「ねぇ美奈、俺の顔ってそんなに犬顔…?」
私はえっと藤堂さんを見る。
彼は頬を赤くし顔をそらして私に聞いていた。
「なんで、犬顔かどうかなんて聞くんですか…?」
私は、質問の意図が分からなかったので、藤堂さんに聞き返す。
すると彼は驚いた顔をし
「美奈、もしかして昨日のこと覚えてないの…?」
私は昨日あったことを思い返す。
「…どうも、藤堂さんから飲み物をもらって、それを飲んだあたりから覚えてないんです。」
「…そっか。」
藤堂さんは苦笑いする。