「おい、美奈?」
「…は、はいっ!!」
新八さんに声をかけられ、我に返る。
「早く、手当てしなきゃ…。」
私は真っ白になった頭をフル回転させて平助君の手当てを始める。
平助君の額には脂汗が出ていて、表情もとても苦しそうで…。
私、どうすればいいんだろう。
あれ、手当てってどうやるんだっけ…?なんてふざけたようなことが頭に浮かぶ。
自分の手は震え、仕事の邪魔になる。
さらしはうまくまけない。
自分が嫌になってきた。
これが大切な人を失くしてしまうかもしれないという恐怖なんだろうか。
まるで底なしの真っ暗な穴に落とされたような、そんな感覚。
「…ぃ、おいっ美奈、しっかりしろ!!」
気が付くと新八さんが私の肩を揺すっていた。
「…ぁあっ、いやっいやぁぁ!!」
私は狂ったように叫びだした。
コワイ、コワイ、コワイ
ヘイスケクンイナクナラナイデ…。

