そして今は街に来ている。
「えっと、たしかあのお店は…。」
とお店を探す。
「あ、あったあった!
すみませーん!!
半紙と墨くださぁい!!」
「はいよぉ!!」
「ありがとうございます、お兄さん!!」
お店のおじさんにお世辞を述べる。
「いやぁ、あんさん、お世辞はやめとくれよ!!
こんなおじさんに、言うもんじゃあないよ!!」
「そうですか?
私、思ったことを述べただけなんだけどなぁ…。」
見るからに落ち込む仕草をして見せた美奈。
「いやぁ、おじさん嬉しいね!
まけてやるよ!!」
「わぁっ、ありがとう!!」
美奈は店のおじさんに笑顔でお礼を言う。
これは煉さんと過ごしたときに身につけた上手いお世辞でまけてもらっちゃおう作戦だ。
煉さんに教えてもらった。
より安く済ませたかった美奈にとってこの作戦をものにするのは簡単だった。
「まいどありーっ。」
おじさんの威勢のいい声が聞こえ、ぺこりとお辞儀をして店を後にする。
美奈は屯所への帰路についた。

