その後、煉さんの葬儀が終わり、下鴨神社のところにある林の奥にひっそりと祠を建て、そこに煉さんを埋葬した。
宮司さんと親しくなったこともあり、もともとは神として拝まれる存在である煉さんは、それが一番いいのではと思い、宮司さんに頼む。
宮司さんは煉さんのことを薄々気づいていたからなのか、快く祠を建てることを了承してくれた。
それから、帰ってきたはいいものの、三日は体が何も受け付けず、何も食べられなかった。
しばらく休みをもらうが、休みは縁側に出て、空を見つめてただぼーっとしていた。
その他に芹沢さんやお梅さんのお参りをして一週間の休みを過ごした。
そして一週間後、私は仕事に復帰した。
心ここにあらず状態だった気持ちを切り替え、ここにいたころのように仕事をこなしていく。
しばらく休んでいた、沖田さんのお料理修行も再開した。
前回見た時よりも、とても上手になっていたため、驚く。
すると、「総司は美奈がいない間、美奈が帰ってきたら驚かすんだって言って、ずっと料理の練習してたんだぜ?」と永倉さんが教えてくれた。
調理に集中している沖田さんは気づいていない。
そうだったんだと思い、必死に料理の練習をしている沖田さんを思い浮かべると、自然と笑みがこぼれた。
朝餉の時間、近藤さんから隊士たちに私の本当のことや、これからも隊務に励んでいくことが伝えられた。
前々から知っている面々は快く迎えてくれたが、新しく入った者たちはあまりよくは思っていないらしい。
睨まれてしまった。