周りの皆は試合の行く末を見守る。
周りは私が土方におされていると思っているだろう。
だけど、それは違った。
私は土方の攻撃を受けながら隙ができないか探っていたのだ。
攻撃してきたあとやその前ににできる小さな小さな隙のタイミングを。
長い間打ち合いが続き、土方が不敵に微笑む。
これで終わらせる気だろう。
だが、私もここで終わるわけにはいかない。
いままで見てきた攻撃のあとや前の隙を探る。
すると、土方にほんとに小さな隙ができた。
私はここぞとばかりに土方めがけて打ち込む。
本当に一瞬だった。
私は土方の攻撃を跳んでかわし、後ろに回る。
そして、静かに土方の首筋に木刀を置いた。
「勝者、玖龍!!」
沖田の声が聞こえると、私は木刀を下した。
すると、周りの幹部たちが私の周りを囲った。