9月。
京の紅葉が見事になってきている。



今が紅葉の見ごろと言うことは、未来ではきっと今は10月なんだろうなぁと思いながら私は今、たそがれ中。



今、近藤一派が集められ、会議をしている。
新見さんが切腹させられるまであと一週間ちょっと。

きっと、芹沢さんの暗殺と一派の一掃だろう。



私が呼ばれないのは、芹沢さんと仲がいいから。

だから呼ばれないのだと思う。




芹沢さんの暗殺は黙っていても大丈夫。
きっと何も変わらず史実通りに行くはずだ。


大和屋焼き討ち事件があってから、近藤一派の芹沢一派を見る目が明らかに変わってしまった。



相撲興業で少しはいいイメージを町人に持たせたものの、この焼き討ち事件で、評判は前よりも悪くなった。




“それもこれも芹沢一派のせい”


そんな考えが表れ始めたのだ。
特に土方さんなんか、今までも芹沢さんに対して酷い態度をとっていたのに、より一層態度が酷くなった。

人のいい近藤さんでさえ、芹沢さんのことをあまりよく思ってないらしい。




このまま。


このままいけば、暗殺は行われる。
いや、こうやって話しているんだから、お上の方からもう命令が下っているのかもしれない。





この芹沢暗殺。
時に任せよう。




すべてを時の流れに任せよう。


そう、美奈は決心したのだった。