私は平助君のもとへ行く。
「大丈夫どすかぁ?
盃落としましたぇ?」
「あ、あぁ。
ありがとう。」
そう言って平助君は赤面し、盃を受け取った。
「お酌しますぇ?」
そう笑顔で私は言う。
さっきの舞妓さんは、今は舞を披露していて平助君の隣には誰もいなかった。
私はしばらく平助君にお酌をして、「失礼しますぅ。」と言って、沖田さんのもとへ向かった。
「沖田さん、ありがとうございます。」
とお酌をしながら感謝の意を伝える。
沖田さんも気づかれないように小声で
「似合ってますよ?」
と言う。沖田さんは笑顔だ。
「なぁ、美雪ちゃんよぉ。
酌頼むぜぇ!!
一緒に来た美奈ってやつがよぉ、あとで酌するあとで酌する言って、どっか行っちまったんだよぉ。」
「永倉さん、美雪さんに絡むのはいけませんよ?
いくら美奈がほっといてどっか行ったからって筋違いもいいとこです。」
「沖田はん、ええんどすぅ。
お相手しますぇ、永倉はん?
それでは、沖田はん失礼しますぅ。」
私は永倉さんの相手をするべく、永倉さんの席へ向かって行った。
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「なぁ総司、美奈、知らねぇか?」
僕は総司に聞く。
多分、あいつがいなくなる前に最後に相手をしたのは総司だ。
「さぁ?私は知りませんねぇ。」
と総司。にっこにこな笑顔を向けてきている。
はぁ…。どこ行ったんだよ、あいつ。
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